三塩佳晴

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絵描きであり版画家であるという意識を持ちながら、版画を主体にドローイング等を制作・発表しています。
これらが常に関連し合い、連動することで作品が生まれています。

版画ではエングレーヴィングという直接技法を駆使し、銅版画と木口(こぐち)木版画を制作しています。

エングレーヴィング(Engraving・英語)は直訳すると彫刻銅版画で、木口木版画はWood-Engravingと言います。ともに西洋で生まれた古典的な技法で、彫版にビュラン(Burin・仏語)という道具を使うのが特徴です。

ビュランは直接、版に線や点を彫り込むための刃物で、四角く長い鋼を切り口が菱形状になるように斜めに研ぎ出し、枝に植えたものです。その刃先を版面に当てて前に押し出すよう力加減をコントロールしながら、V字溝を彫りつける道具で、尖端の形状が異なるものと鋼の太さの種類により、彫りに変化を付けることができます。

基本的に銅版は陰刻(掘った線や点が主線になる)の凹版で、木口は陽刻(彫り残した線や点が主線になるの凸版という違いは大きいのですが、ともにビュランという特異性の強い道具を使っての難しい技法で、大胆と繊細さを併せ持ち、微細さの中に彫り手の意識と技量が如実に表れる版表現だと言えるでしょう。

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あるイメージ(幻影)が私自身の中に不完全な感覚として何らかのメッセージを送ってくる。

まだ生まれる前の漠然とした画像やかたち。

妄想と幻想が現実と異界の橋渡しとして私に与えてくれた素材(銅板、黄楊や椿材、ビュラン、インク、紙、銀筆、鉛筆、ペン、刃物、骨、翼、他)を媒体に自己表出されたメタファーという作品。

表現者は自己形成されたあらゆる事象を分解と組み立てを繰り返し、
言語に出来ない、そして視えない世界を何らかの手段を持って具現化する。

固定化された完成予想図に近づくのではなく、変容する活きたイメージを受け入れたい。
誰でもない私自身の中にある私が見たことのない世界を感じるために創作し、
それがどこかで誰かと共鳴できれば幸せである。

 

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